アメリカ在住プロダクトマネージャーのブログ

アメリカの大学院を卒業後、そのままアメリカに残り、現在は某米国企業でプロダクトマネージャーとして働く男子のつぶやき。

英単語と英文法は一番先に攻略する

英語学習と聞いてみなさんは何を思い浮かべますか?リーディング、リスニングなど、TOEICやTOEFLの一部になっているテストを思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、これらの勉強に手をつける前に、必ずやらねばならないことがあります。それは英単語と英文法です。


英単語と英文法はインプットの質を上げる
例えば貴方の目標が英語で仕事をすることだとして、その勉強のためにWall Street Journalを英語で読み始めたとします。一つの記事を読むのに必要な時間は英語力によって変わりますが、一つ確かなのは、一々辞書を引いたり文法書を開きながら読むのはとてつもなく時間がかかるということです。もし貴方が基礎的な英単語と英文法をマスターしていて、多少辞書を引く必要はあるけれども記事を30分で読めるのなら、一々辞書を引きながら60分かけて勉強するよりも、長期的にみれば効率的です。


この長期的、というところがポイントなのですが、英語学習、とくに社会人の場合、とれる時間が限定的なので、長期戦になりがちです。従って、初期段階で英単語と英文法に時間を使うのは、最も効率の英語学習法と言えます。


どの程度の英単語を目指すのか
日本の最高峰、東大の入試に出る英単語を全てカバーするには4,000 - 6,000語が必要とされています。但し、東大に数多くの生徒を送り出す鉄緑会の単語帳は3,000語程度です。これはどういうことなのでしょうか。


実は英単語は平等ではなく、覚えていなければ絶対に文の意味が分からない必須単語と、意味を知らなくても前後の文脈から意味を取れる予備的な単語と二種類あります。勉強の初期段階では、この必須単語に焦点を当てましょう。英文を躓きながらでもストレスなく読むには、2,000語弱程度の必須単語が頭に入っていれば十分です。実際に、私が東大に受かった時に使っていた単語帳も2,000語程度でしたが、リーディングには全く問題がありませんでした(勿論、東大が好む分野の専門的な単語は他の参考書でカバーしました)。まずはこの程度の単語をカバーすることで、英語学習を次のレベルに持っていきましょう。


英文法は見逃されがちだが単語と同じくらい大事
社会人になって英語を勉強する人がやりがちなのが、英文法軽視です。英語は単語の活用がなく、構文の変化も少ないので、文法的には極めて明瞭な言語と言えますが、知らないと絶対に読めないものもあります。例えば、I was so glad that I hugged her、とうのはso - that構文が頭に入っていないとすらっと理解が難しいと思います。あまり数は多くないですが、こういった基本的な文法や言い回しをマスターしておくのは英語学習において非常に効率のよい時間の使い方です。


英文法については市販の参考書を一冊やるので十分だと思います。英文法はかなりとっつきにくい上に、難解なものが多いので、実際に書店などで手にとるか、Amazonでサンプルをみて、自分にあったものを購入することをお勧めします。私のお勧めは以下。


おわりに
英語学習というと海外の新聞を読んだり、外国人と英会話をしたり、といった勉強自体がカッコいいものを想像される方も多いと思います。実際に、勉強の後半ではこういった生の英語に触れていかないとどうしようもないということが出てきますが、勉強をはじめる段階ではまず単語と文法という足腰を鍛えるのが最も効率的です。あくまで目安ですが、東大の過去の英語の文章題や、慶應公共政策学部の入試が、時間がかかってもよいので、辞書なしで意味が分かるようになるのが先ずは第一の目標だと思います。逆に言えば、ここに辿りつかない限り、明日のための真の英語力を身につけるのは困難だと思います。地味な作業ですが、私の経験上、かならず効果はでます。頑張りましょう。

効率のよい英語勉強法

英語学習において、最も大事なことはなんでしょうか?単語力、 リスニング、リーディング、 色々と候補に挙がるものがあると思います。 これらは全部とても大切なものですが、 私が一つだけ最も大切なものを選ぶのだとすると、それは、正しい目標、になるのではないかと思います。


1. 英語をネイティブ並みに話すという幻想と正しい目標設定
2. TOEICやTOEFLは英語力を測る上では有用
3. 長期的な目標と一年毎に到達したい目標を立てる


英語をネイティブ並みに話すという幻想を捨てる

英語学習に興味がある人は、 海外ドラマなどを好んで見ることが多いと思います。 いつかこんな風に話せたらいいな、なんて私も思っていました。 私が20半も過ぎて留学して得た教訓は、 このネイティブ並みに話す、という目標はとても曖昧で、 学習計画が立てづらい、ということです。


例えば、私の英語はジャパニーズアクセントが強く、 お世辞にも綺麗な英語ではないですが、一応、 多国籍企業の米国本社で働き、 ミーティングを仕切るなどできています。言語、 というのはコミュニケーションのための道具なので、 貴方が英語を使いたい場面や状況にぴったりハマる英語スキルを用 意しておけばよく、別にネイティブ並みに話す必要はないのです。


例えば、海外で働くのが目標なのであれば、
働きたい業界の専門用語などが英語で聞き取れ、発音できる
欧米型のミーティングのやり方に慣れておく
発言する時によく使う言い回しをマスターする
といったものを、 中学英語レベルの単語と文法の理解に加えていくのが第一の目標に なると思います。


TOEICやTOEFLは英語力を測る上では有用

英語学習はいわゆる勉強ではない、 というイメージを持たれる方が多いようなのですが、 私の意見では立派な勉強の一つです。従って、 他の科目と同様に正しい目標設定と、 目標に向けた進捗の確認を定期的に行うことが極めて大切です。


進捗の確認には、ベタですがテストが効果的です。 まずはTOEICから始め、 800点くらいが見えて来たあたりでTOEFLに移行することを お勧めします。TOEFLに移行する理由は知名度、 テスト範囲及び難易度の二つの理由があります。 TOEFLは海外の大学進学などに広く使われ、英語のテスト、 といえばTOEFLというくらいの知名度がある一方、 TOEICはあまり海外では知名度がありません。 テスト範囲については、TOEFLの方が幅広く、 スピーキングが範囲に入っていたり、難易度も全体的に高いです。 TOEICにもスピーキングとライティングをテストできるバージ ョンがありますが、 リーディングとリスニングと分けて受ける意味はあまりないのでは と思います。


長期的な目標と一年毎に到達したい目標を立てる

長期的な目標は最終到達点として達成したいものです。 たとえばアメリカのMBAを考えているなら、TOEFLで105 ~ 110点のレンジに乗ることがまずは目標になるでしょう。但し、 自分の現在地がTOEFLで50点なのだとすると、 これはすぐに目標に達成するのは不可能です。従って、 初年度にTOEFL 80点を目標にして、3ヵ年計画を立てる必要があります。 筋トレと同じで英語はオーバーワークしてもあまり伸びません。 ある程度腹を括って時間をかける覚悟が必要なのですが、 3年先の目標を追い続けるのも精神的に大変なので、 一年毎のゴールをたてましょう。


一年毎の目標をたてたら、 あとはこれをもう少し細かなレベルのゴールに分解します。 例えば、2ヶ月で単語帳の正答率を95%まで上げる、 といったものです。このレベルまで分解することで、 何をやるべきか迷いが減り、勉強に集中できます。 効果が出ているか否か、 時にTOEFLの想定問題集などを解いて正答率が上がっているか 確認してみてください。


英語学習で最も大事なのはこの目標設定です。 可能であれば英語学習に詳しい人にきちんとアドバイスをもらいま しょう。お金を払って個人のカウンセラーや塾に行く、 というのも一つの方法だと思います。